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2016年01月23日

目撃多数!大王イカはなぜ現れるのか!?

昨年の冬に続き、今冬も富山湾で、ダイオウイカの目撃情報が相次いでいる。例年、11月から4月にかけて出没するダイオウイカ。富山県魚津市にある魚津水族館によると、1シーズンで数件だったのが、2014年11月から3月までは16件の情報が寄せられ、今冬も昨年12月24日からすでに4件とハイペースだ。ダイオウイカはなぜ、富山湾に来るようになったのか?

 ダイオウイカ、本来のすみかは南方海域の深海である。13年に世界で初めて深海で泳ぐ様子がNHKスペシャルで放映されて以来、一気に知名度は増した。上半身の部分「外套長」はおよそ1.7メートル。足も合わせると体長3〜4メートルで、えさをつかむ長い触腕を含めた大きさは18メートルになるものもいる。

 富山湾に関する展示が充実している魚津水族館に、ダイオウイカについて聞いてみた。この水族館は開館103年目を迎え、地元の漁業関係者などとのネットワークが充実している。変わった魚が「揚がった」「泳いでいた」といった情報は漏らさない。富山湾のダイオウイカについても07年1月に「射水市の新湊漁港で水揚げしたが、すでに死んでいた」というケース以降、個体についての詳細な記録を残している。

 富山湾での発見は07〜08年冬が3件で、翌シーズンから5年間はまったく確認されなかった。しかし、13〜14年冬は3件、そして昨シーズンに激増した。ホタルイカやブリを獲る定置網や、白エビ漁で使う底引き網などにかかって発見されたり、海岸周辺で目撃されたりしている。

 ダイオウイカの目撃情報が増えた理由としては、「NHKの放映で一般の人の注目が集まり、情報提供の機会が増えたのでは?」との見方もある。魚津水族館の稲村修館長は「確かにそれも一理あるが、関心の高まりを差し引いても、増えているのは事実だろう」とのこと。ダイオウイカの富山湾出没は、すっかり冬の風物詩となりつつある。

 稲村館長はダイオウイカの出没について「環境の変化か?」「生態系が変わったのか?」などといろいろ探ってみたものの、「富山湾に異変はない」との結論である。「むしろ、南方海域の環境や黒潮、対馬海流などの流れが変わったのではないか?」と考えている。しかし、いずれも推測の域を出ないらしい。

 また、「日本海や富山湾がダイオウイカの繁殖地になったから数が増えた」という仮説も成り立つが、「今のところ、それは考えにくい」とのこと。なぜなら、卵や稚イカが発見されていないからだ。もっとも、02年ごろ大量発生して大騒ぎになったエチゼンクラゲは、近年全く富山湾に姿を見せていない。ダイオウイカも謎を残したまま、突然現れなくなる可能性があるのだ。

 学術的な見解は、ここまでにして、巨大なダイオウイカの目撃者に話を聞いてみた。魚津水族館飼育研究係学芸員の伊串祐紀さんは昨年12月24日、至近距離でダイオウイカが泳ぐ姿を動画で撮影することに成功している。同日朝、水橋フィッシャリーナ内にいるとの目撃情報を得て海に潜り、一緒に泳ぎながら約8分間の映像をカメラに収めた。遭遇した時の印象は衝撃的だったそうだ。

「とにかくでかい! これまで見たものは打ち上げられた後なので体表面が傷ついて白っぽかったけれど、クリスマスイブに出会ったダイオウイカは、キラキラした赤茶色でした。触ると、ぷにぷにした感じ。近づくと怒ったのか、大きな丸い目でギロッとにらんできました。そばに寄ると腕を絡められ、さすがに怖かったです。最後は黒いすみを吐いて、悠々と泳ぎ去りました」(伊串さん)

 伊串さんの手には、腕を絡められた時に付いた吸盤の跡がしばらく残っていたらしい。映像を見ながらダイオウイカとのクリスマスイブ・デートを思い出し、いまだに興奮冷めやらぬ……といった様子である。

 魚津水族館には1月16日、新たにダイオウイカの実寸大模型が登場した。クリスマスイブに出会った時のように、表面はキラキラした赤茶色で、大きな目。長い触腕を伸ばしている。模型の横にはモニターが設置され、伊串さんが撮影した動画も見ることができる。悠々と泳ぐダイオウイカを、ぜひご覧あれ。
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posted by ししまる at 21:12 | 東京 ☁ | Comment(0) | yahooトップニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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